食品の安全と安心とは?
よく聞くけれど、どんなこと?
「食品の安全と安心」は、昨今、よく目にしたり聞いたりする言葉だ思います。安全と安心は似たものと受け取られがちのようですが、本来はずいぶん違うものです。この「安全」と「安心」についてご紹介します。
安全とはどんなこと?
- 食品の安全とは、食品に危害の要因が存在することで生じる人の健康への悪影響が起きる確率と影響の程度(リスク)を科学的、客観的に分析、評価して得られるものです。
- リスクが小さければ(ゼロに近ければ)安全性は高いと評価されます。逆にリスクが大きければ(1に近ければ)安全性は低いと評価されます。
- 食品について100%の安全はありません。社会的に許容できる範囲に抑えられている状態にあることが安全といえます。
安心とはどんなこと?
- 安心とは、心に不安が少ないかない状態といえ、ある程度の不確実性を感じるとき(何が起きるか、起きているかわからない、情報が不足と感じるとき)に不安を感じます。
- 食品を作る人が安全に配慮して作っても、そのことが消費者に伝わらなければ、消費者に安心と感じてもらえない場合があります。
- このように、安心は心理的、主観的な問題で、ある状態を安心と感じるかどうかは個人差があります。
食品に対する安心は、常日頃の行政の的確な対応と食品等事業者の誠実で真剣な取組みにより信頼感が生まれることと、安全に関する適切な情報提供がなされることがあいまって、生み出されるものといえます。