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更新日:2021年1月29日
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『新橋』は、羽州街道・楢下宿場の金山川に架かる重要な橋であったが、かつては木の橋で洪水のたびに流失してしまい、その都度の修理架け替えは大変であった。
そこで、地元住民は洪水でも流れない石橋架設の請願を出し、山形県の交通網の近代化を推進する三島通庸は、その要望を即座に受け入れて完成したものである。
新橋は、上山市楢下地内の金山川に架けられたアーチ式の石橋で、1880年(明治13)8月に竣工した。全長14.7メートル、幅員4.4メートルで、アーチの高さ4.4メートル、川床部径12メートルである。
石材は大門石と呼ばれる凝灰岩である。
新橋の架橋の際、県の補助金300円に加えて、残りの700円は地元が負担し、この分を回収するために通行料橋銭を徴収したという珍しい橋である。
1976年(昭和51)7月、上山市指定文化財に登録された。
現在も、自動車が通行できる現役の石橋である。
近くには、楢下宿脇本陣「庄内屋」があり、新橋とともに宿場町の風情を今に残している。
山形県上山市楢下
問合せ先:023-672-1111 上山市観光課(代表)
新橋
新橋架設の始まりは、明治13年の新町橋の大破による。
地元住民は、協議の末に石橋を架設すべく話し合い、同年4月10日に県令三島通庸あてに請願書を提出した。
この請願はすぐに聞き届けられ、同年4月28日には工事を着手する通知が得られた。そして7月28日には落成し、8月4日には開橋式が盛大に行われた。請願書を提出してから開橋式まで約4ヶ月のスピード工事で、山形県の交通網の近代化を推進する初代県令三島通庸の姿勢が感じられる。
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